小話 回転寿司
数日前、回転寿司に食べに行く機会があった。
閉店間際だったので、グループ客2、3組と、俺と知らんおばはんの個人客2人だった。
時間も時間だったため、既製品はほとんど回っておらず、従業員に申し訳ないと思いながらも、端末から注文する。
せっかくなので、こういう場所でしか食べられないものを食べようと思い、様々なネタを頼んでいく。
他の客も同じようにしているようだった。
しばらくすると、金色のテーブルの客がマグロの赤身5皿と鮭2皿、立て続けに頼んだのか、赤いネタの大行列を作っていた。
グループ客が頼んだのだろう。
俺がそのネタの行列をその気なしに眺めていると、カウンターに座っていたおばはんが手早く取りつくしていた。
あまりに意外だったため驚いてしまい、えぇ~…と口から漏らしてしまった。